今も昔も、未来まで。日常使いができる伝統工芸品。

栗川商店

今やほとんどの場所でエアコンや扇風機が必須となった日本の夏ですが、朝夕の涼しい時間帯、アウトドアや窓辺で仰ぐ風は、古の空気を運んでくれ、遠い夏の日へといざなってくれるようです。

商品一覧を見る

もちろん小さく折り畳める扇子も洗練されていて素敵ですが、持ち歩きに少し不便な団扇で仰ぐおおらかな風は柔らかく、しみじみと「夏が来た」ことを感じます。

栗川商店の柿渋うちわは、青い未熟のがら柿(豆柿)から採った柿渋をうちわに塗ることで和紙を丈夫にし、長持ちさせると同時に防虫効果の役目を果たしています。「育てるうちわ」といわれるように、年月と共に色合いが深みを増していく様子も楽しみのひとつ。素材は阿蘇外輪山産の真竹、手漉き和紙に自家製の柿渋と地元の熊本産の素材を使い、昔ながらの職人技で丁寧に仕上げられています。

驚くほどに軽く、細い竹の持ち手をしなやかにゆっくりと動かす風景は、持つ人も見る人も感性がゆさぶられます。

熊本の来民でしか作られない来民渋うちわは、"民が来る"と言う意味で商売が繁盛するとされ、縁起物として贈り物にも使われてきました。乱暴に扱わなければ100年以上長持ちするため、赤ちゃん誕生の命名うちわや古希・還暦・結婚祝いの引き出物などの贈り物として現代も喜ばれています。

驚くほどに軽く、細い竹の持ち手をアウトドアで、オフィスで、車で、一生ものの団扇を携え、日常に伝統工芸品をさらりと取り入れてみるのはいかがでしょうか。しなやかにゆっくりと動かす風景は、持つ人も見る人も感性がゆさぶられます。

栗川商店

熊本県山鹿市

1600年、丸亀の旅僧から作り方を伝えられたことがはじまりとされる来民(くたみ)うちわの伝統を引き継ぎ、すべて手作りにこだわり生産を続ける唯一の工房。最盛期には16軒の店で年間500万本生産され、かつて来民は京都、丸亀とともにうちわ三大産地に数えられた。